Webマーケ&コンサル向けデジタルトレンド通信 2026-04-06号
## 今号の概要
2025〜26年にかけて、インターネット利用は世界人口の約7割に達し、平均オンライン時間は1日6時間半超と高止まりしています。消費者は「オンラインで情報収集→比較→購入」のパターンを前提に動き、日本でもオンライン購買やポイント経済が生活インフラ化しつつあります。[1][2][3]
個人事業主・フリーランス人口は日本で1,300万人規模に達したとされ、個人ビジネス市場は拡大を続けています。一方で、中小企業全体で見るとデジタルマーケティングへの本格的な取り組みは1割程度にとどまっており、Web活用の格差が大きい状態です。[4][3]
生成AIとソーシャルコマースの普及により、「AIを前提とした副業・起業」「SNSを軸にした個人ブランド構築」「教える・伴走するビジネス」の伸びが国内外で顕著になっています。コーチ・コンサルにとっては、AIを活かしたサービス設計と、クライアントのデジタルシフトを伴走支援するポジション取りが重要になりつつあります。[5][6][7][8]
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## 世界のデジタル利用と消費行動
世界のインターネットユーザーは2025年初頭で約55.6億人(世界人口の67.9%)に達し、その多くがソーシャルメディアも日常的に利用しています。平均オンライン時間は1日6時間38分とされ、その中で動画視聴、SNS、オンラインショッピングへの時間配分が増加しています。[2][9][1]
オンラインショッピングでは、世界のインターネットユーザーの55.8%が「週に1回以上オンラインで何かを購入する」と回答しており、EC市場の年間消費財売上は2024年時点で約4.12兆米ドル、前年比14.6%増と報告されています。モバイル経由の購入がデスクトップを上回る一方で、北米や欧州では依然としてPCも重要な購買チャネルとして残っています。[1]
マッキンゼーのレポートによると、消費者は5年前と比べて「一人で、かつオンラインで過ごす時間」が増え、自分の趣味やオンラインショッピング、フィットネス、ソーシャルメディアにより多くの自由時間を割いているとされています。これにより、オンライン上での「自己投資」「自己実現」に関連する商品・サービスへの支出が増える傾向が見られます。[10]
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## 日本の個人事業主・副業トレンド
日本では、フリーランスおよびパラレルワーカー人口が1,300万人前後と推計され、全労働人口の2割超を占める規模にまで拡大しているとする調査もあります。副業容認やリモートワークの浸透、物価上昇による家計防衛意識の高まりが、この流れを後押ししています。[3][11]
2025年の副業・起業トレンドとしては、生成AIを活用した業務自動化支援やAI導入サポート、越境EC、デジタルコンテンツ販売などが注目ジャンルとして挙げられています。特にChatGPTやClaude、画像生成AIなどを使ったライティング・編集・デザイン支援は、中小企業や個人事業主の需要が高まりつつあります。[12][11][8][5]
また、SNS発信を軸にした「個人ブランド副業」や、地域資源とECを組み合わせたローカルビジネス型の副業も伸びており、オンライン講座やコンサルティング、コミュニティ運営など「教える・伴走する」ビジネスモデルへのシフトが指摘されています。これらはコーチ・コンサルが自らの専門性をマネタイズしやすい領域と重なっています。[13][8]
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## 日本の中小企業・個人事業主のWebマーケ現状
ノーコードWeb作成サービス企業ペライチの調査によると、従業員100名以下の中小事業者におけるデジタルマーケティング活動の実施率は全体で1割以下と報告されています。一方で、自社サイトやECサイトの改善・更新に取り組む企業は約3割弱で、Webサイトを持ちながらも十分に活用し切れていない層が多いことが示唆されています。[4]
同調査では、「自社ホームページを自分たちで作る・更新する体験」が、中小企業におけるデジタル化の心理的・技術的ハードルを下げる第一歩になると結論づけています。これは、コーチ・コンサルが「ノーコードツールを使った簡易サイト構築や改善」を伴走支援メニューとして提供する余地が大きいことを意味します。[4]
国内のデジタルマーケティング市場全体を見ると、2024年の市場規模は約3,672億円と推計され、2025年には前年比114.1%の約4,190億円へ拡大する見込みとされています。この成長はCRMやMA、CDPなどのツールの多機能化・統合化と、今後のAI関連機能の拡充ニーズによって牽引されると分析されています。[14]
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## 消費者のデジタル行動変化(日本・海外)
日本の消費者行動に関する分析では、オンライン購買が前年対比で約10%増加しているのに対し、店頭購買の伸びは約2%にとどまっており、オンラインシフトの加速が指摘されています。ほぼ全てのユーザーがポイント活動を行い、デジタルクーポンやポイントアプリの利用が常態化しているとされ、価格感度とお得感への意識が高まっています。[3]
世界的には、コロナ禍以降に定着した「自宅中心・デジタル中心」のライフスタイルが維持され、ECやフードデリバリーの利用率は高水準で続いています。中国や米国では9割以上の消費者が月に1回はオンライン専業小売で購入し、ドイツや英国でも8割以上がオンライン専業小売を利用しているというデータがあります。[10]
デロイトのデジタルコンシューマートレンドでは、UAEとサウジアラビアで回答者の58%がChatGPTやGoogle Geminiなどの生成AIツールを利用した経験があり、73%が過去1年以内にソーシャルメディア経由で購買したと報告されています。これは、生成AIの一般消費者レベルでの浸透と、SNSが購買の最終地点になる「ソーシャルコマース」化の進行を象徴しています。[6]
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## AI活用とコーチ・コンサル向けビジネス機会
副業・個人事業の文脈では、AIを活用した「業務自動化支援」や「AIツール導入サポート」が伸びる分野として挙げられています。特に中小企業向けのAIライティング、AIチャットボット、AIによる売上データ分析といった支援は、「自社だけでは使いこなせない」というニーズとセットで需要が生まれていると分析されています。[11][8][5]
国内の調査では、営業担当者・責任者のうち生成AIを業務で活用した経験がある層は約3割にとどまる一方、「認知はしているが活用していない」層が年代が上がるほど増えるという結果も出ています。これは、AI自体への関心や期待はあるものの、具体的な利用方法や導入設計に課題を抱える企業が多いことを示しています。[7]
2025年の副業トレンド解説では、「クリエイティブ系×AI活用」「教える・伴走する副業」「オンライン講師」「コミュニティマネージャー」といったジャンルが成長分野として挙げられています。生成AIが作った叩き台を「人間らしく整える」「文脈を理解して編集する」といった役割が今後ますます重要になるとされており、コーチ・コンサルにとってはAIを補助輪にした高付加価値サービスの設計が鍵となります。[8]
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## オンラインビジネスモデルの最新傾向
オンラインビジネスモデルとしては、アフィリエイト、デジタル商品販売、オンライン教育、Web制作、フリーランスライティング、ブログなどが2025年も有力な選択肢とされています。日本では教育系・ライフスタイル系YouTubeチャンネルや、ノウハウ系の有料コンテンツ販売を行うクリエイターが増加し、広告収入に加えてスポンサー契約やデジタル商品の販売で収益を多角化するケースが見られます。[12]
副業・起業トレンドの解説記事では、「AI導入サポート」「越境EC・海外マーケット向け物販」「デジタルコンテンツ販売」が、特に初期費用を抑えつつスケールしやすいモデルとして紹介されています。アニメグッズや和雑貨など日本特有の商品は、海外市場でのニーズと利益率が高いとされ、個人規模でも取り組みやすい分野とされています。[5]
AI関連副業の動向をまとめた記事では、日本国内でも「AIライティング支援」「AI画像生成+デザイン調整」「データリサーチ&要約代行」といった仕事の需要が増加しているとしています。これらは、情報の構造化やストーリーメイキングなど、人間ならではのスキルとAIの自動生成能力を掛け合わせるビジネスとして位置づけられています。[11][8]
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## コーチ・コンサル向け示唆
1つ目の示唆は、「クライアントのWebマーケの初期伴走」に大きなギャップがあることです。中小企業のデジタルマーケ実施率は1割以下でありながら、自社サイトの改善・更新に取り組む企業は3割弱存在するため、「とりあえず作ったサイトをどう活かすか」で止まっている層が多数派だと考えられます。[4]
2つ目の示唆は、「AI導入の設計・伴走」のニーズが顕在化しつつあることです。営業現場でも生成AI活用経験者は3割程度にとどまり、「認知はしているが活用していない」層が多いというデータは、AI研修やワークショップ、具体的なプロンプト設計支援などの余地を示しています。副業トレンドとしてもAI導入サポートや業務自動化支援が挙げられており、コーチ・コンサルの専門性と相性が良い領域です。[7][8][5]
3つ目の示唆は、「教える・伴走するモデル」と「コミュニティ」の重要性です。オンライン講師やコミュニティマネージャーといった役割は、AIでは代替しにくい「人間的なつながり」「動機づけ」「伴走支援」を提供する仕事として需要が伸びると見られています。これは、コーチングやコンサルティングの価値そのものが再評価される流れと重なります。[8][10]
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## すぐに活かせる実務アイデア(抜粋)
- ノーコード×マーケ伴走パッケージ:中小企業・個人事業主向けに、「1日でつくるシンプルLP+AIライティング+基本の集客導線設計」をセットにした小さなパッケージを用意する。
- AI導入ミニ講座:既存クライアント向けに「自社ビジネス用プロンプト設計」「AIで作った文章・アウトラインの添削会」など、実務ベースのオンラインワークショップを開催する。[7][8]
- ソーシャルコマース戦略の導入支援:SNSからの直接販売や、ライブ配信・ショート動画を絡めた「信頼構築→販売」までのシナリオ設計をサービス化する。[6][10]
- ポイント・値引き依存からの脱却支援:日本の消費者がポイントやクーポンに強く反応する前提を踏まえつつ、価格以外の価値訴求(ストーリー・専門性・コミュニティ)を一緒に設計する。[3]
これらのアイデアは、コーチ・コンサル自身のサービスにもそのまま転用できると同時に、クライアントへの提案メニューとしても位置づけることができます。個人起業家・中小企業の「デジタルマーケの最初の一歩」と「AI活用の最初の一歩」を、一緒に設計・伴走することが2025〜26年の重要テーマになると考えられます。[14][8][4]